『紫陽』をぼちぼち編集しています。
大幅に遅れてしまって皆さんに大変ご迷惑をお掛けしています。 申し訳ありません。 9/18(日)に開催される詩誌即売会「TOKYOポエケット」におそらく最後の『紫陽』として参加予定です。 皆さんとそちらで交流できることを楽しみにしております。 #
by Fujii-Warabi
| 2011-08-01 23:50
| 紫陽の会
Alone in the room with the statue of Venus I couldn't resist cupping her breast. It was cool and heavy in my hand like an apple. published in "The Man Who Was Marked by Winter"[1991] 木の実 ポーラ・ミーハン 部屋でひとり ビーナス像といると どうしても 彼女の胸に手をあてがいたくなった。 冷ややかなのに 重みを感じる、 まるで林檎のように。 (藤井わらび訳) [memo] 非常にシンプルな詩。それだけに象徴が生きている。 ビーナスは美や母性、林檎は(球状の)全体性、完結を表わす。楽園で林檎を食べた事件により、人はそこを追放されるが、それは「不死」の象徴である林檎をもいだことで死がもたらされたと考えることもできる。 詩人は静まりかえった部屋にひとりでいて人恋しいのだろうか。母に甘えるようにビーナスの胸に手をぴったりとあてがう。それは彫像でしかないので冷たいが、人の故郷を想わせる重さを感じさせるのだ。 憂いなき楽園(あるいは母の胎内)への郷愁がテーマであろうか。それでも、どこかエロティックである。 #
by Fujii-Warabi
| 2011-07-24 16:23
| 英詩・アイルランド詩・英語詩
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by Fujii-Warabi
| 2011-07-18 13:19
わたしは未来行きというタイムマシンに乗って 旅を続けている この同じ小部屋にやって来ては去ってゆく旅行者 イギリスからフランスからインドから韓国から 日本の各地から 注文を受けて皿を出す 豆乳プリンをよそう さぁどうぞ召し上がれ Thank you! ありがとう。美味しかったです。 ほほえみ 札(さつ)を出し 釣りを受け取り 戸を開ける わたしの日常をすーっと吹いてゆく なにものかわからない風たち 旅人がもたらしてくれるわたしの旅 新しい出発は平凡な井の底から 始まっている #
by Fujii-Warabi
| 2011-07-15 19:10
| 藤井わらびの詩
梅雨が明けて夏本番といった感じですね。
うちの家は意外に涼しく、現在の気温は27℃。今日はエアコンなしでした。 1日にやっと自宅のネットが繋がり、ブログを書こうかなという気が起こっています。 ネットカフェは本当に苦手で創造力が極端に下がるので、 入って30分もしたら逃げようという気持ちでいっぱいになり、文章を書くどころではなかったです。うちでネットのできるありがたさを今感じています。 最近はジャン・コクトーにはまっています。 冬に『恐るべき子供たち』を読んだのがきっかけ。 光文社新書の新訳が本当に素晴らしくて、訳者さんの情熱に感激しました。 他の訳も2冊なんとなく読み比べしてみたら、やっぱり全然違いました。 そんなことを友人に話していたら、 コクトーの映画をボックスで貸してくれました。 引っ越し前だったので、観られるかな?とは思ったのですが、 一本観ると引き込まれてしまって、あとは残すところ一作品(観るのが惜しい)。 『詩人の血』がフランス語版しかなかったのが残念。 コクトーは脚本も自分で書いているので、台詞が素敵なのです。 微妙な感情を表わしていて、うっとりします。 彼はシュルレアリストではあったのでしょうが、 反グロテスクで、映画は家族で観られる作品となっています。 表現は現代的で斬新。でも、古典の理念を曲げずに伝えています。 この二つのバランスが絶妙です。 悲劇を引き立たせるものは、背景のマヌケな喜劇であるあたりは シェイクスピア演劇のよう。 愛についての哲学はやっぱりフランスは深いな~と思わされました。 (『美女と野獣』…前に貼り付けたのよりこっちの動画の方が野獣さんが可愛いので、こちらをどうぞ。) (おそらくつづく) #
by Fujii-Warabi
| 2011-07-09 22:05
| 芸術鑑賞
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