white circle

白い羽毛の舞うなか
 白い便器
に座る 天使のあなた
天国の卵が雲を転げ
ミルクが地上へと零れる

 それを神の恩寵だと受け取るのは誰?

便器から生まれ羽ばたいてゆく蛾たちは
天使の姿に似て
真夜中の地上に無限の夢をもたらす

 神は人間の姿に似せて創られた
都合よく!

溜め息のシャボン玉が天空へと向かう
それは天使の描く円にすっぽりと収まり
衛星になって回っている
 終わりもなくはじまりもなく

また蛾の瞬きと
ともに
ミルクが降る 零れる
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# by Fujii-Warabi | 2011-10-26 18:36 | 藤井わらびの詩

黒い犬

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※『紫陽』22号掲載
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# by Fujii-Warabi | 2011-10-15 12:14 | 藤井わらびの詩

中島麦展「悲しいほどお天気」を観て

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9/10(土)夕方より
Gallery OUt of PLACE [奈良]にて中島麦展「悲しいほどお天気」のオープニングパーティーに参加してきました。
大盛況で人がぶつかるほど多く、交流三昧でした。

作品は空間でひとつ、といった感じ、余白の多い展示です。
コンセプトについてはうちに帰って考えてからなんとなく気づきました。

まず観ていただきたいので、ここでは多くを書きません。
色彩が元気づけてくれること間違いなし。
まさに「悲しいほどお天気」なのです。

展覧会は10/10まで。
詳細は
http://www.outofplace.jp/G.OoP/current%20show.html
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# by Fujii-Warabi | 2011-09-12 16:11 | 芸術鑑賞

『紫陽』24号

『紫陽』24号はお手元に届きましたでしょうか?
これにて終刊、解散となりますが、今回も素晴らしい号になりました。
(以下、内容です。)
 
後藤和彦     明日の手紙
           犬のサンクス 
貞和        俳言
風梨子       パチンコ屋のカミサマ
倉橋健一     一齣
小林坩堝     風狂 ―地図があるならば破り棄てろ即座に
三刀月ユキ    動物
倉田めば     ヘルプ
金子忠政     三日後
あおい満月    歳月
           巡回旅人
芦田みのり    ささやき
鬼原みち子    鷗(かもめ)の詩(うた)
ポーラ・ミーハン 木(こ)の実
(藤井わらび訳)
藤井わらび    Cutting off/流れるものたち
           小さな小さな童話 
ヤリタミサコ    カゾクマイノリティ
石瀬琳々     声を聞いた
北山兵吉     大震災
           あ~ァ
亰彌齋       月碧症(げっぺきしょう)
野村喜和夫    廃墟について考えています
竹村正人     考察 その参 ―もえるきみの名に
           国道二〇号線/創始
竹村正子     男にはないが、男にもあればいいのに
X          傷む心 見えない明日
寮美千子     心の地層に眠る言葉の結晶
             ~「傷む心 見えない明日」に寄せて
武中光男     太陽
松本タタ      カレイドスコープ

  <<俳句>>
志郎    ダダ貫   駄々村




      
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# by Fujii-Warabi | 2011-09-06 19:31 | 紫陽の会

パスの詩

  夜明け 
          オクタビオ・パス

冷たくてすばやい手が
闇の包帯を
ひとつずつほどく
ぼくは眼をひらく
        それでも
ぼくは生きている
        まだ生々しい傷の
中心で


※真辺博章訳『オクタビオ・パス詩集』(土曜美術社出版販売、1997年)より


MADRUGADA
                 Octavio Paz

Rápidas manos frías
retiran una a una
las vendas de la sombra
Abro los ojos
todavía
estoy vivo
en el centro
de una herida todavía fresca


DAWN

Cold rapid hands
draw back one by one
the bandages of dark
I open my eyes
still
I am living
at the center
of a wounded still fresh


※Carcanet Press"OCTAVIO PAZ Collected Poems:1957-1987" edited and translated by Eliot Weinberger


[memo]
傷は他者の目には治ったように見え、すばやく包帯が解かれる。
でも、心の傷は容易に治るものではない。
本人のみが痛みを知っている。

タイトルは「夜明け」。
闇の包帯が解かれて、剥き出しの傷のまま生きてゆかねばならない。
その覚悟ができているから、このタイトルなのだろうか。
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# by Fujii-Warabi | 2011-08-14 19:43 | 詩人・芸術家の紹介

『紫陽』24号のこと

『紫陽』をぼちぼち編集しています。
大幅に遅れてしまって皆さんに大変ご迷惑をお掛けしています。
申し訳ありません。

9/18(日)に開催される詩誌即売会「TOKYOポエケット」におそらく最後の『紫陽』として参加予定です。
皆さんとそちらで交流できることを楽しみにしております。
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# by Fujii-Warabi | 2011-08-01 23:50 | 紫陽の会

Paula Meehan "Fruit"


Alone in the room
with the statue of Venus
I couldn't resist
cupping her breast.

It was cool
and heavy in my hand
like an apple.


published in "The Man Who Was Marked by Winter"[1991]


   木の実
                     ポーラ・ミーハン

部屋でひとり
ビーナス像といると
どうしても
彼女の胸に手をあてがいたくなった。

冷ややかなのに
重みを感じる、
まるで林檎のように。

(藤井わらび訳)

[memo]
非常にシンプルな詩。それだけに象徴が生きている。
ビーナスは美や母性、林檎は(球状の)全体性、完結を表わす。楽園で林檎を食べた事件により、人はそこを追放されるが、それは「不死」の象徴である林檎をもいだことで死がもたらされたと考えることもできる。

詩人は静まりかえった部屋にひとりでいて人恋しいのだろうか。母に甘えるようにビーナスの胸に手をぴったりとあてがう。それは彫像でしかないので冷たいが、人の故郷を想わせる重さを感じさせるのだ。
憂いなき楽園(あるいは母の胎内)への郷愁がテーマであろうか。それでも、どこかエロティックである。
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# by Fujii-Warabi | 2011-07-24 16:23 | 英詩・アイルランド詩・英語詩

映画『ダダッ子貫ちゃん』上映会の案内

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皆さん、来てね☆
上映後に交流しましょう!

P.S. 監督・竹村正人氏の創る上映会のビラは毎度違うので、面白い。
しかも、けっこうちょいちょいとやってしまう感じ。
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# by Fujii-Warabi | 2011-07-18 13:19

無題の日常


わたしは未来行きというタイムマシンに乗って
旅を続けている
この同じ小部屋にやって来ては去ってゆく旅行者
イギリスからフランスからインドから韓国から
日本の各地から

注文を受けて皿を出す
豆乳プリンをよそう
さぁどうぞ召し上がれ

Thank you!
ありがとう。美味しかったです。
ほほえみ 札(さつ)を出し 釣りを受け取り 戸を開ける

わたしの日常をすーっと吹いてゆく
なにものかわからない風たち
旅人がもたらしてくれるわたしの旅

新しい出発は平凡な井の底から
始まっている 
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# by Fujii-Warabi | 2011-07-15 19:10 | 藤井わらびの詩

コクトーについて

梅雨が明けて夏本番といった感じですね。
うちの家は意外に涼しく、現在の気温は27℃。今日はエアコンなしでした。

1日にやっと自宅のネットが繋がり、ブログを書こうかなという気が起こっています。
ネットカフェは本当に苦手で創造力が極端に下がるので、
入って30分もしたら逃げようという気持ちでいっぱいになり、文章を書くどころではなかったです。うちでネットのできるありがたさを今感じています。

最近はジャン・コクトーにはまっています。
冬に『恐るべき子供たち』を読んだのがきっかけ。
光文社新書の新訳が本当に素晴らしくて、訳者さんの情熱に感激しました。
他の訳も2冊なんとなく読み比べしてみたら、やっぱり全然違いました。

そんなことを友人に話していたら、
コクトーの映画をボックスで貸してくれました。
引っ越し前だったので、観られるかな?とは思ったのですが、
一本観ると引き込まれてしまって、あとは残すところ一作品(観るのが惜しい)。
『詩人の血』がフランス語版しかなかったのが残念。
コクトーは脚本も自分で書いているので、台詞が素敵なのです。
微妙な感情を表わしていて、うっとりします。

彼はシュルレアリストではあったのでしょうが、
反グロテスクで、映画は家族で観られる作品となっています。
表現は現代的で斬新。でも、古典の理念を曲げずに伝えています。
この二つのバランスが絶妙です。
悲劇を引き立たせるものは、背景のマヌケな喜劇であるあたりは
シェイクスピア演劇のよう。
愛についての哲学はやっぱりフランスは深いな~と思わされました。



(『美女と野獣』…前に貼り付けたのよりこっちの動画の方が野獣さんが可愛いので、こちらをどうぞ。)

(おそらくつづく)
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# by Fujii-Warabi | 2011-07-09 22:05 | 芸術鑑賞

奈良・ダダ貫映画上映会決定!

日本のパフォーマンスアーティスト先駆者・ダダ貫氏へのインタビュー記録映画
『ダダッ子貫ちゃん』奈良上映会決定!!

8/28(日)18:30~
English Pub ・the Wembley Crown
ワンドリンクオーダー (ビール600円~、ソフトドリンク400円~)

もちろん監督も来られます。
映画は一時間半ぐらいなので、その後少し交流できればいいですね。

問い合わせ先) wallaby88[at]livedoor.com
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# by Fujii-Warabi | 2011-07-01 18:24 | イベント

映画『ダダッ子貫ちゃん』上映会。

わが同志、竹村正人監督の映画上映会が大阪でもあります。
詳細はこちら↓
http://okabar.exblog.jp/14953106/

奈良でも8/28(日)18:30~
English Pub the Wembley Crownにて
上映予定ですので、どうぞよろしく!
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# by Fujii-Warabi | 2011-06-16 16:25 | イベント

光り輝くもの


オリーブ油をあげましょう
聖書の時代の王へと注ぐやり方で
頭のてっぺんからたっぷりタラタラと、香り立つ黄金の油
   などと想っていたら
彼女は万能油でないと酸化してしまう、と
彼が100均で見繕ってきた油をサッと足に差してくれた

「火の鳥~復活編~」のチヒロのような妖精的美人
シューマンの相棒のように健気で頑強な光り輝くクララ
私の友よ、と言ってみても
私の体とは根本的に造りが違うということは認めざるを得なかった

        * * *

〝放置しないで!〟
と子どもの字で書かれたスーパー脇の看板
あなたはここでいつも抱えきれない食品でヘトヘトの
私を待っていてくれた
(あなたは何も食べないのに……)
そんな日常がバーゲンのチラシとともに風と去り
今は
手枷 足枷 その上数字をふられ、
人質となる
二時間の辛抱だ
とはいえ
私があなたを繋ぎ
158
となる元クララ
その数字を私は今晩床に着くまで覚えているだろう
反復の日々を生きる私は
三日後もまた
158
に来てしまうのだろう
こうして創氏改名は進み数字に蝕まれていってしまうのか

見渡す限りの繋がれた彼女ら彼らすべてを
いつかハーメルンの笛吹きがぶっ壊したメロディーを口ずさみながら
アンドロイドの郷へと誘い連れ去ってしまいたい
万能油の湧くゆるゆるとした温泉天国へ


※『詩悠』2号(詩悠会出版、2010)掲載作品
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# by Fujii-Warabi | 2011-04-24 02:45 | 藤井わらびの詩

中島麦展とワークショップ

もう一ヶ月近く前なのですが、とてもインパクトの強い出来事だったので、遅ればせながらアップします。

昨年の秋、奈良アートプロム(NAP)で知り合った画家中島麦氏の個展と「本を作ろう」ワークショップに先月末、行ってきました。

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(↑案内状)

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(写真を撮るのが下手でごめんなさい。)

麦さんの絵は抽象的でありながら、どういう風景を描いたのかがわかる作品で、技術の高さを思わされます。
また、色彩が美しく、絵が生きている感じが直接心に響きます。心の栄養となります。
作品は作者の物の見方が提示されるものですが、
風景以上に共感を呼ぶこの力はなんなのかまだわかりません。
今回の絵は車窓から観たものだそうで、絵が流れてゆく動的な感じが素晴らしかったです。

ワークショップのほうは、1時半から5時半まで、
実に濃い時間を過ごせました。参加者は6名。
何も告知されていなかったので、ドキドキしながら始まるのを待っていました。

まず、今日見た風景をモチーフに小さな画用紙に色鉛筆と絵の具で絵を15枚ほど描くことに。
絵の具を混ぜて色を作り、それを紙において試すのが楽しかったです。
それからまったく別で言葉を細い紙に書き、
最後に無地の本に絵と言葉を貼り付けるというものでした。

私は物の線が見えないので、最初に風景モチーフの絵をラインで描くのに苦労しました。
でも、ここでラインの面白さを発見。
最後の編集はとても難しくて、悩みました。
コンパクトにまとめてしまうのが悪い癖です。
ただ、集中力が欠けている中でも、4時間みっちり向き合ってみて、
物が創れたことには感激しましたし、自信も湧いてきました。
否定的な感情も解消してゆき、創作の力を存分にいただきました。
ワークショップ講師の麦さん、共に楽しい時間を共有してくださった参加者の皆さんありがとうございました。

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追記

 今年は「体験する」を一つのテーマとしています。
体験とはなんなのでしょう。芸術に関するものは、日常の中で閉じがちな心身を開く一つの手段であると思います。芸術はいつも新しい体験です。こうしてワークショップに参加すると、それがやさしくなりますね。
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# by Fujii-Warabi | 2011-04-22 15:23 | イベント

「青い森」展

京都のカフェ・トリペルにて
竹村正人/おかそういち/mmmによるグループ展「青い森」が
4/23(土)~4/30(土)まで開催されます。
詩と絵のコラボだそう。
詳細は http://tripel.blog2.fc2.com/blog-entry-108.html
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# by Fujii-Warabi | 2011-04-22 14:14 | 紫陽の会

『紫陽』寄稿者・野村尚志さんのライブ情報

野村尚志
LIVE at わからん屋


西木屋町六角北西角シャイン会館3F TEL・FAX:075-213-1137
2011年5月10日
18:30 open /19:30 start
\1.200(前売\1.000)+1drink
問)haveyou[at ]hotmail.co.jp

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# by Fujii-Warabi | 2011-04-22 13:16 | 紫陽の会

『愛する人を所有するということ』

 愛する人に見いだされた新たな魅力は、自分の観念世界の引き出しにはなかった、互いの存在の境遇と状況的文脈の交錯が際立たせたものである。この構造的文脈によってうながされた愛する意識の変容は、少なくとも新たに創出された意識の昂ぶりとふるまいの刷新を通じて、愛する者の存在に活気と躍動をもたらす。そればかりではない。愛する者は、相手の存在によってみずからの存在が昂揚せられる関係そのものに、ある種の驚きと感動と幸福をおぼえることができる。他者との結びつきが自分の存在を輝かせることそれ自体によって、愛する者の存在はまたひときわ輝くのである。じつは、ことの「なりゆき」が幸福なものであるなら、同じことは相手にもおきる。まさにこうして、愛する者が活き活きと躍動する存在を示すことによって、相手の側も、自分との交わりがその存在の輝きを創出したことに驚きと感動と幸福をおぼえ、その存在を昂揚させるのである。
 それは、愛する者と相手との「関係」が生み出す存在の振動と輝きであり、いずれの当事者の存在にも還元できない「あいだ」の「なりゆき」が創造する、存在と活気の躍動にほかならない。そのとき愛は、次々と立ち現れる他者の魅力に結びつこうとする態度というよりも、互いの交わりを通じてお互いの存在の振動と輝きを生みだすことそれ自体を追求する関わりとなっている。そのつどの発見の内容が互いの性質である構図がなくなるわけではないが、そこには、自分の固定的な基準にもとづいて相手の性質を愛する構図がないだけでなく、互いがそなえる性質を愛の主原因とする構図もない。ここでの互いの存在の輝きは、いずれかの当事者の性質に帰することのできない、愛する者と相手の相互作用が創出するものなのである。
 そこには、存在の美しさがあると言ってもいい。それは、ブーバーが描きだしたあの「関係」の輝きにほかならない※。愛する者たちは、互いに「働きかけ、助け、癒し、はぐくみ、高め、救うことができる」のであり、そうして「生きた現実となる」。この意味での美は、決して互いの存在を輝かせる愛の結びつきと矛盾などしない。たしかに、相手の存在に固定的にそなわった性質として美を求める態度は、その美に寄与しない交わりを敬遠するだろうし、また交わりそのものが生みだす存在の美を看過するだろう。しかし、互いの交わりによって相互的に存在が輝くことを求める者たちは、まさに愛の交わりが創出する美を求め、享受する者たちなのである。美と愛の結びつきが不可分である理由は、まさにここにある。

         浅見克彦『愛する人を所有するということ』(青弓社、2001年)P124、125


※ 彼(マルティン・ブーバー)が真の実在を生きる者としたのは、「一切と一切との相互性の流れのなかに極めがたく引き入れられて生きている」存在である。それは、「関係のなかに立っている」者と言ってもいい。みずからに対する能動的統御の構えを棚あげし、愛の結びつきを織りなす状況的文脈の交錯に身をゆだねる者の姿は、まさにこの関係を生きる存在に他ならない。愛の「なりゆき」を生きる者は、お互いの意志と行為に還元しえない「相互性」を引きうける。「愛は我と汝のあいだに存在するのである」。こうした者にとって、みずから関与する愛の結びつきの原因となることは思いもよらぬことだろう。「関係」を生きる者は、「因果律のうちに引き入れられてもいなければ、因果律によって染色されてもいない相互作用のなかに立つ」のだから。ブーバーは、そこに人間の真の実在を見た。どれほど主体性を掘り崩すものだとしても、愛する者を連れ去る「あいだ」の「なりゆき」こそが、愛する者の「真実の充実した現在」なのである。「真に生きられるあらゆる現実は、出会いである」

      同書 P85、86  引用箇所はマルティン・ブーバー『我と汝・対話』(みすず書房)より



**************

 人は絶えず変化する。それゆえ、安定的な関係など存在しない。永遠に変わらぬ愛などもありえない。
 でも、人が「自己を求める」内的な運動(movement)を続ける限り、美を瞬間のなかに発散し続けるはずだ。そして、相手とのあいだに「愛」と呼ばれる創造的な一瞬が生みだされてゆくだろう。目の前のその一瞬を大切に重ねてゆくことでしか永遠は見えてこない。
 広大な海に隔てられた他者とお互いのかけがえなさに気づくとき、海が割れ道ができるような感じがする。やっと相手の姿が見えるのだ。この世でそれ以上に美しい瞬間があるだろうか。
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# by Fujii-Warabi | 2011-04-20 20:33

ポエアク vol.2

4/2(土)19:00~ スタジオ・ワルハラにて
ポエアク[poetry&action] vol.2~詩と行為が交わる為の場所
が開催されました。

今回はたまたま女性の出演者ばかり。
私は詩の朗読で出演させてもらうことになっていたので、
『紫陽』24号の「esperanza~期を待ち/受胎する」と
オクタビオ・パスの「マイスーナ(わらび語訳朗読バージョン)」を読むことに。
観客は30名弱だったでしょうか。
マイクを持って、20分枠で読むのは初めてのこと。
でも、意外と緊張せずにすみました。
場や聴衆の雰囲気を感じながら、余白を持たせて読むという
自分なりのテーマもそれなりクリアできたと思います。
パフォーマンスも関心はあるけれど、
やはりエクリチュール人間なので、うちで練った言葉を公共の場で率直に伝えるのが一番合っているように思いました。
聴衆の皆さんが、すごく集中してくれていたのが、本当に嬉しかったです。
詩をこれほどまでに聴いて感じてくださる方がいるというのは励みになります。

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三刀月ユキさん(朗読)、
倉田めばさん(朗読&パフォーマンス)、
小休憩を挟んで
主催者の亜子米さんと大橋範子さん(朗読&パフォーマンス)、
小林三悠(パフォーマンス)、
小野のん子さん(パフォーマンス)
と続きました。

三刀月さんの朗読はお芝居のように全身で語る感じ、
めばさんはパフォーマンスの合間に詩を朗読されていたけれど、
パフォーマンスと詩の関係が興味深かった。
切ないけれどどこかユーモアのある独特の世界。

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亜子米さんは朗読、大橋さんはパフォーマンスというコラボだったが、
詩と行為のズレがよかった。水の入ったゴミ袋を水が滴る程度にカッターで切る、大橋さんが
かっこよかった。
みゆさん、こんなダンスをする人がいるだろうか?
大気の妖精のように軽かった。いわゆる「美」から随分外れているのに、美しい。
小野のん子さん、まさに詩だった。
始まりに気づかないくらいそっと静かで、白く、神聖だった。
有機と無機、人工と自然、動きと余白、様々なテーマが見え、
考えさせられた。
この方のパフォーマンスは生き方そのもの。
私の目指す所はここだと思った。

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# by Fujii-Warabi | 2011-04-05 12:26

オクタビオ・パス マイスーナ'Maithuna'

   マイスーナ 
                      オクタビオ・パス
                         わらび語訳朗読バージョン

ぼくの眼はきみが裸でいるのを見つけ
   そして熱い
まなざしの雨で
     きみを覆う


〝響き〟という鳥かごが
           夜に
きみの尻よりも
        白く
まぶしい朝に
      開いている

       きみがベッドから跳び降りるとき
きみの笑い声は
       葉のようにさんざめき
きみの月光のスリップは
          ゆれる

舞い散る光
    螺旋の歌声は
純白を巻き取る
          割れ目に
突っ込まれた
     X型の十字

        *

ぼくの昼が
  きみの夜のなかで
破裂する
    きみの叫びが
木っ端微塵に飛び散る
           夜は
きみの身体をひろげ
        微塵になった身体を洗ってゆく
   そしてきみの身体をふたたび結び合わせる

        *

不動の時間
      どうしようもない乾きが
光り輝く車輪を回す
          ナイフの庭
虚偽(いつわり)の宴
これらの反射光の中を抜けて
きみは無傷のまま
 ぼくの両腕の川に入ってくる

        *

興奮より速く
きみは闇の中を泳ぐ
        きみの影は
愛撫のあいだにはっきり浮かび出て
          きみの身体はもっと黒くなる
cómo cuando porque sí
[どのように いつ なぜなら ええ] といったありそうにない
ソリ競争へと きみは跳び込む
 きみの笑い声はきみの服を燃やし
               きみの笑い声は
ぼくの額ぼくの眼ぼくの理性を
濡らしてゆく
きみの身体はきみの影を焼く
きみは不安の空中ブランコの上で
幼い頃の恐怖を揺らす
         見開きはらはらした きみの瞳は
崖の上で 愛し合ったまま
             ぼくを見る
きみの身体はよりくっきり
           きみの影はもっと黒くなり
笑い声はきみの灰の上に降る

        *

産毛の生えた太陽 ブルゴーニュの言葉
  眠らない砂丘できみの領地を舐める舌
髪の毛  鞭の舌  言葉たち
        きみの背で放たれ
        きみの胸で絡み合う
駆り立てられて
きみのことを書いた文字たちは
   燃えさしの状態で
きみを否定する
       きみを裸にする衣服
きみに謎を着せる文章
ぼくを埋(うず)める文章
           髪の毛
きみの腹の上にさっと広がる 深い夜
熱いワインの入ったデカンターは
       律法の石板の上に こぼれている
咆える裸体と沈黙の雲
      月の冷え切った足の裏で
踏みつけられた
蛇の群
    葡萄の房
きみの身体に
ぼくの身体にきみの身体に
風の指と 葉のような両手の雨
   長い髪の毛
       骨たちの木(こ)の葉
太陽から夜を飲み込んだ 空の木
肉の木            死の木

        *

 昨夜(ゆうべ)
    きみのベッドで
 ぼくらは三人だった
   きみと ぼくと 月

        *

ぼくは
   きみの夜の唇を開く
湿った穴
   腹にこもる木霊(こだま)── 

       純白
解き放たれた
      水の奔流(ほんりゅう)

        *

きみの中で眠ること留まること
          きみの真ん中で
両眼を開けて起きていることはもっといい
               黒 白 黒

  きみの記憶
     (きみの記憶のなかのぼくにまつわる記憶
を燃え立たせる
       不眠の太陽になること

        *

また樹液が雲にむかって
立ち昇る
     炎と呼ばれる サルビアの新芽が
はじける
    (燃える雪が降ってくる)
            ぼくの舌は
そこにある
      (きみの薔薇は舞う雪のなかで燃えている)
   もう 済んだのだ
        (ぼくはきみの陰門を閉ざす)
                        夜明けが
そそり立っている


※真辺博章訳『続オクタビオ・パス詩集』(土曜美術社出版販売)をベースに、
原文(スペイン語)、英訳を参照しました。

*********************
 
   Maithuna
                  Octavio Paz

Mis ojos te descubren
Desnuda
Y te cubren
Con una lluvia calida
De miradas

Una jaula de sonidos
Abierta
En plena manana
Mas blanca
Que tus nalgas
En plena noche
Tu risa
O mas bien tu follaje
Tu camisa de luna
Al saltar de la cama
Luz cernida
La espiral cantante
Devana la blancura

Fijeza plantada en un abra

Mi dia
En tu noche
Revienta
Tu grito
Salta en pedazos
La noche
Esparce
Tu cuerpo
Resaca
Tus cuerpos
Se anudan
Otra vez tu cuerpo

Hora vertical
La sequia
Mueve sus ruedas espejeantes
Jardin de navajas
Festin de falacias
Por esas reverberaciones
Entras
Ilesa
En el rio de mis manos

Mas rapida que la fiebre
Nadas en lo oscuro
Tu sombra es mas clara
Entre las caricias
Tu cuerpo es mas negro
Saltas
A la orilla de lo improbable
Toboganes de como cuando porque si
Tu risa incendia tu ropa
Tu risa
Moja mi frente mis ojos mis razones
Tu cuerpo incendia tu sombra
Te meces en el trapecio del miedo
Los terrores de tu infancia
Me miran
Desde tus ojos de precipicio
Abiertos
En el acto de amor
Sobre el precipicio
Tu cuerpo es mas claro
Tu sombra es mas negra
Tu ries sobre tus cenizas

Lengua borgona de sol flagelado
Lengua que lame tu pais de dunas insomnes

Cabellera
Lengua de latigos
Lenguajes
Sobre tu espalda desatados
Entrelazados
Sobre tus senos
Escritura que te escribe
Con letras aguijones
Te niega
Con signos tizones
Vestidura que te desviste
Escritura que te viste de adivinanzas
Escritura en la que me entierro
Cabellera
Gran noche subita sobre tu cuerpo
Jarra de vino caliente
Derramado
Sobre las tablas de la ley
Nudo de aullidos y nube de silencios
Racimo de culebras
Racimo de uvas
Pisoteadas
Por las heladas plantas de la luna
Lluvia de manos de hojas de dedos de viento
Sobre tu cuerpo
Sobre mi cuerpo sobre tu cuerpo
Cabellera
Follaje del arbol de huesos
El arbol de raices aereas que beben noche en el sol
El arbol carnal El arbol mortal

Anoche
En tu cama
Eramos tres:
Tu yo la luna

Abro
Los labios de tu noche
Humedas oquedades
Ecos
Desnacimientos:
Blancor
Subito de agua
Desencadenada

Dormir dormir en ti
O mejor despertar
Abrir los ojos
En tu centro
Negro blanco negro
Blanco
Ser sol insomne
Que tu memoria quema
(Y
La memoria de mi en tu memoria

Y nueva nubemente sube
Savia
(Salvia te llamo
Llama)
El tallo
Estalla
(Llueve
Nieve ardiente)
Mi lengua esta
Alla
(En la nieve se quema
Tu rosa)
Esta
Ya
(Sello tu sexo)
El alba
Salva



    Maithuna
                   

My eyes discover you
naked
and cover you
with a warm rain
of glances.

A cage of sounds
open
to the morning
whiter
than your thighs
at night
your laughter
and even more your foliage
your blouse of the moon
as you leap from bed

Sifted light
the singing spiral
reals-in whiteness
Chiasm

planted in a chasm.

My day
exploded
in your night
Your cry
leaps in pieces
Night
spreads
your body
washing under
your bodies
knot
Your body once again.

Vertical hour
drought
spins its flashing wheels
Garden of knives
feast of deceit
Through these reverberations
you enter
unscathed
the river of my hands.

Quicker than fever
you swim in the darkness
your shadow clearer
between caresses
your body blacker
You leap
to the bank of the improbable
toboggans of how when because yes
Your laughter burns your clothes
your laughter
wets my forehead my eyes my reasons
Your body burns your shadow
You swing on the trapeze of fear
the terrors of your childhood
watch me
from your cliffhanging eyes
wide-open
making love
at the cliff
Your body clearer
Your shadow blacker
You laugh over your ashes

Burgandy tongue of the flayed sun
tongue that licks your land of sleepless dunes
hair unpinned
tongue of whips
spoken tongues
unfastened on your back
enlaced
on your breasts
writing that writes you
with spurred letters
disowns you
with branded signs
dress that undresses you
writing that dresses you in riddles
writing in which I am buried
Hair unpinned
the great night swift over your body
jar of hot wine
spilled
on the tablest of the law
howling nude and the silent cloud
cluster of snakes
cluster of grapes
trampled
by the cold soles of the moon
rain of hands leaves fingers wind
on your body
on my body on your body
Hair unpinned
foliage of the tree of bones
the tree of aerial roots that drink night from the sun
The tree of flesh The tree of death.

Last night
in your bed
we were three:
the moon you & me.

I open
the lips of your night
damp hollows
unborn
echoes:

whiteness
a rush
of unchained water

To sleep to sleep in you
or even better to wake
to open my eyes
at your center
black white black
white
To be the unsleeping sun
your memory ignites
(and
the memory of me in your memory

And again the sap skywise
rises
(salvia your name
is flame)
Sapling
crackling
(rain
of blazing snow)
My tongue
is there
(Your rose
burns through the snow)
is
now
(I seal your sex)
dawn
from danger drawn

Translated by Eliot Weinberger

Octavio Paz (1914-1998)
メキシコの詩人、批評家。1990年、ノーベル文学賞受賞。

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[memo]
もし世界に完璧な詩があるとすれば、この作品だと思う。
韻律、思想、象徴・イメージすべてが揃っている。
'maithuna'とはサンスクリット語で「性の交わり」という意味だが(そのものズバリ)、人間の歴史的な生や交わりについて感じさせられる。
また、彼の詩は「西洋的」でもない。まず生身の人間が真ん中にある。
たとえば、「熱いワインの入ったデカンターは/律法の石板の上に こぼれている」
という箇所はそれをよく語っていると思う。
キリストの血でもあるワインだが、それを情熱のイメージをすり替え、
十戒を記す石板の文字が見えないようにこぼしてしまうのだ。
「汝、○○するなかれ」という戒律など情熱に飲まれてしまったらいいのだろう。
「月」も効果的に使用されている。
太陽は明・正義・暴くものなら、月は陰・魔術・隠すもの。
「昨夜/きみのベッドで/ぼくらは三人だった/きみと ぼくと 月」
-恋人と二人きりでいても、実は様々な作用を受けている。
太陽はすべてを暴くようにじりじり照らしつけるが、
月は恋人たちのそばにそっとある。人は閉鎖された関係のなかに生きているのではない。
たえず、三人といった開かれたなかに在るはずなのだ。
でも、第三者が「月」であるのがパスらしく、脱西洋的でエロティックである。
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# by Fujii-Warabi | 2011-04-05 11:42 | 詩人・芸術家の紹介

原発反対 追記

この期に及んで、「脱原発」を掲げない政党・候補者は次の選挙で落としましょう。

日本は落選運動は流行らないようですが、
選択肢がない現在の選挙事情で、消去法的に選ぶのも有効なはずですし、
酷い候補者に対して落選運動のデモをするのもいいと思います。

そして、これまで原発を推進してきた政治家・タレント・電力会社に
きちんと責任を取らせることも大事です。
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# by Fujii-Warabi | 2011-03-15 18:08

原発反対

今日は、私が利用している生活協同組合の関西よつ葉連絡会の宅配日でした。
三陸のカキや魚も扱っている所なのですが、やはり、宮城の生産者とは連絡が取れないと宅配のお兄さんが言っていました。
私は先週、千葉のカブを注文していたのですが、この大震災のため欠品でした。
いつも美味しいお魚やお野菜を作り、届けてくださる方々に改めて感謝すると同時に、
少しでも早く多くの方々が救助され、元の暮らしに戻れることを強く願っています。

関西よつ葉連絡会(私は「よつ葉さん」と呼ぶ)とは2002年からのお付き合いです。
当時も色々な生協がありましたが、「有事法制反対」を掲げていたのはここだけで、
単に「安全な食」だけでなく、すべてを考えて活動されているところが気に入り、
即入会を決めました。
HPはこちら⇒ http://www.yotuba.gr.jp/

よつ葉さんは山口県祝島の生産物も取り扱っておられます。
この祝島には原発建設計画があり、島民みんなで抗議運動をずっと続けてこられました。
ところが、今、福島の原発事故騒ぎのどさくさにまぎれ、中国電力は祝島・上関原発づくりの作業を進めています。
過疎の村へもう原発を押しつけるのはよしたいものです。
今回の原発事故でおわかりのように、原子力は人間の手に負えるものではありません。
もう、原発は終わりにしましょう。

祝島島民の会blog
http://blog.shimabito.net/
とても為になる情報があります。

上関原発を建てさせない祝島島民の会
http://shimabito.net/
署名をよろしく。

日本は自然エネルギーが豊富で、原発がなくても社会はまわると専門家に直接聞いたことあります。
日照時間が短い極寒のスウェーデンなどはうんこガスでバスを走らせるとか、
ゴミを燃やして出た熱で暖房するとか色々工夫しています。
不便であれば、様々なアイデアが出て面白いはずです。
自由な発想を怠けてはいけません。
侮ってはいけません。
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# by Fujii-Warabi | 2011-03-15 17:58 | 社会問題系

連絡ください。

大地震の被害がどこまで広がっているのかわかりませんので、
関東以北にお住まいの方々、どうかご連絡ください。
何かできるわけでもありませんが。
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# by Fujii-Warabi | 2011-03-12 02:04

オクタビオ・パス詩集

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 待ちに待った『オクタビオ・パス詩集』スペイン語・英語版、イギリスより来る!!
古本なのですが、状態がよく、しかも綺麗な表紙で、感激!
ミロの絵のような?イメージが近いだけかな?と裏を見てみると、ステファン・ロウという方の”ミロの寓話”という作品だそうで…
この音楽的な絵がオクタビオ・パスにはぴったりだと思いました。

 パスの詩は西洋と東洋すべての歴史がここに流れこんだような深みがあり、それでいて読みやすく聴きやすい素晴らしい作品なのです。





 4/2(土)夜、JR奈良徒歩5分のスタジオ・ワルハラで
ポエアク2というイベントがあり、私も詩の朗読予定です。
なので、パスを訳さなければならないのです。
(詳しい内容は当日の楽しみということで。)
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# by Fujii-Warabi | 2011-03-05 16:48 | 詩人・芸術家の紹介

世界の詩の朗読シーン Ⅰ

スペイン・サラマンカでの詩の朗読会の模様。
サラマンカは大学の街だそうですが、ここも大学寮のフリースペースといった雰囲気ですね。



アイルランドの詩人・Theo Dorgan とPaula Meehanの詩を
英語・スペイン語・日本語で読んでいて、面白いです。

ここで読まれているのは、詩人両氏が2006年10月の来日のためにまとめられた詩集"The Sailor and the North Star (船乗りと北極星)"のように思われます。
この詩集は探してもどうしても見つかりませんでした。
どなたかお持ちではないでしょうか?
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# by Fujii-Warabi | 2011-02-24 17:50 | 芸術鑑賞

Toybox2010 - Fujii Warabi "Calling the Names -to Gaza-" 『名前を呼ぶ ~ガザへ~』

昨年、バイリンガル詩集『TOY BOX 2010』 完成記念朗読会で読んでいただきました。





鈴川ゆかりさんの朗読は絶品です。
詩が見事に再生されています。誌面の詩よりもいいですね。

英訳の朗読をしていただいた編集者・芦田さんにはとことん英訳に付き合っていただきました。
ネイティブでなくても聴き取りやすく、美しい朗読です。

関西でもこういう硬派な朗読会を開きたいものです。
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# by Fujii-Warabi | 2011-02-24 17:28 | 芸術鑑賞

『紫陽』23号


吉岡太朗      咎の火
よしおかたろう   これはわいしゃつやない
藤井わらび    esperanza 期を待ち 受胎する
竹村正人     (掌詩四篇)
 〈俳句〉   志郎  ダダ貫  駄々村
三刀月ユキ    潮騒
佐藤佳紀     アプリオリな旋律
金子忠政     円卓、一九八九
           朝食
佐藤駿司     穢会守護紅鏡奉書
松本タタ     初茜
佐藤駿司     鬼嬬黰髪呪詛切絵図
倉田めば     文化の死と詩の患部
           依存性転嫁物
風梨子      冬の入り口で
北山兵吉     まつり…出店にて…
           あ~ァ
亰彌齋      西から昇ったおひさまのこと
りー        いのち
           My Private Nara
あおい満月    虹を交わす
           正の力
武中光男     川は流れる
X          孤独な背中と気怠さと
寮美千子     詩の力・座の力/詩が開く心の扉
藤井わらび    口
鈴川ゆかり   アウンサン・スーチー リミックス


寄稿者20名、発行部数260冊、頒価200円(年間購読料1000円)
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# by Fujii-Warabi | 2011-01-28 12:46 | 紫陽の会

『紫陽』製本作業

『紫陽』23号の製本作業を昨日行いました。
今回は260部。けっこうな部数です。

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近くの集会所が会場なのですが、
暖房が何十分おきに自動で切れるため、凍えました。

でも、今号も素晴らしい内容です。
私はいつもより多めに購入しました。

今週中に発送できると思います。
どうぞお楽しみに!
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# by Fujii-Warabi | 2011-01-24 13:18 | 紫陽の会

日曜という一日


 日曜は不思議な一日だった。

まず、友人Tとギャラリー OUT of PLACE で「しりあがり寿 わしはもう寝る展」を観る。
迷いのないラインの美しさに気づく。
絵は全国巡回しているものも合わせると千点あり、一点一点はざっくり描かれているのであろう、と推測する。だからこそ、日頃から何を観、何も想うのかが線に現れやすいのではないか、身体まではごまかせないだろうから、などと思う。

その後、隣の絵本カフェ パビリオン で、くつろぐ。
持ってきた紙とペンで、準備体操的に下手くそならくがきをする。
注文したプリンは濃厚で絶品。コーヒーと紅茶がとても美味しいお店なのだけれど、
カフェインアレルギーの私は我慢。
詩的な空間で、時間を忘れて居ついてしまいそう…。

時間に遅れそうになり慌てて、藝育カフェSankaku へ。
これがこの日の一番のお目当て。
らくがきマイスター・吉田賢司氏の「ハルヌルカク」ワークショップである。
私はワークショップなるものがかつては苦手であった。
なぜなら、幼稚園・学校の授業をつい思い出してしまうから。
楽しいことをしましょう、と上から押しつけがましくされるのが不快だった。

でも、昨年末にNAPの忘年会で、Sankakuのワークショップコーディネーター・やまもとあつし氏の話を聴いて、ここのワークショップは違う!面白そうだ!と感心し、
また、「らくがき」のワークショップなるナンセンスさに惹かれて、
参加してみることに…。
友人Tも誘ったが、着いてみるとちょっと不安になる。
なぜかというに、マイスター・吉田さんがすごく緊張していたからだ。
それをほぐすべく、私はくだらないことを言い続けたが、
あまり効果なし。  
でも、吉田さんのイラストを画用紙やフランスの書物のコピーを自由に貼り付けて、
らくがきしてゆけばいいのだから、問題はなし。

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↑かなり真剣に作業してます。
この過程で色々考えました。最初の一時間は楽しかったのに、
考えすぎてそのうち訳がわからなくなってきました。

で、2時間半ぐらいで完成したのがこれ。
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なんじゃこりゃ!であります。

左上に文字をいれなきゃいけないっていうことで、ここからおしゃれに始めたのがそもそもの誤り。
そのうち絵の力に引きずり込まれて、恐~いコラージュになってゆきました。

もちろん、出来たときは「やった!!」と嬉しかったですよ。
意味も考え、意外と細部に凝ったりしたので。
 自分はどういうものをつくりたいのか、や、物作りのアプローチの仕方などがわかってきて、今後の創作活動のためになったと思います。
もちろん、何ができて何が不得手なのかも。
発芽のような作品づくりでした。

作品はきちんと額に入れてもらいました。
うちに飾っております。恐いので天井近くに(笑)。


(ワークショップ中、相棒来る。写真は彼の撮影によるもの。)

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↑吉田賢司さんの作品。
エルンストがお好きだそう。
気さくなお人柄で、ちょっと恐い絵。面白いです。


その後は店主のやまもとあやこさんによるお菓子と珈琲でした。
これがまた凄かった! お皿にワッフルと生チョコ・生キャラメル・生クリームが置かれていたのですが、
大きなスペースがあって、ここに白・黒二本のチョコペンで絵を描いてください、と。

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友人Tはさすが「うんこ詩人」! うんこを描き始めた
と思ったら、最終的にはイモムシマンに…(本人に訊かなかったので真相はわからず)。

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私のほうは可愛らしく、かたつむりとお花です。

余ったチョコペンで、コーヒー・アートを
と思ったのですが、揺れ動いて絵が描けず、ギョウ虫状態に…。
でも、その動的な状態が面白く、
みんなで「わぁ~」と盛り上がりました。

このアート・スイーツが美味しかったのは言うまでもなく、
心も満たしてくれました。
これで二千円は安い。

吉田さんもあやこさんも褒め上手、というか感激屋で、
Sankakuさんでは、なんだかずっと嬉しかったです。
素敵な時間をどうもありがとうございました。

そして、次はギャラリー「勇齋」へ
父の古くからの友人・道北英治さんの個展を観に行きました。
(ここで、友人Uと合流。)

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実にシンプル、そして美しい作品でした。
石舞台やストーンヘンジのような、時空を超えた力を感じました。
作品はぐるっと円を描くように並べられていて、その内側に私たち人間は座っていたのですが、
祭祀場にいるかのようで。

長い年月をかけ、世間にこびずにひたむきに芸術すると
こういう作品になるのでしょう。
ブロンズでできた作品も石の重みをもっていました。

作品については、相棒の批評が的を射ていると思うので、こちらをご覧ください。
http://zatsuzatsukyoyasai.blogspot.com/2011/01/blog-post_17.html


道北さんは私が小さい頃から知っている方なのですが、
親元を離れて以来顔を合わせることもなく約20年の歳月が流れ、
このようなアートの世界で再会できたことがすごい驚きでした。
私は12年前まで父親以外の展覧会にほとんど行ったことがなく、
立体アートなど無縁の世界だと思っていました。
人生とはわからないものです。

人生の予想外の展開と同じく、
この日はまだ先があり、隣の酒蔵「ささや」へ。
日本酒のテイスティング、
というか、立ち飲み屋で酒の飲み比べという風情でした。

そして締めは英国パブ The Wembley Crown へ。
お菓子に酒にビールにフィッシュ&チップス等々、食って飲んで喋って、
作品づくりして、作品を観て、交流して、
帰りの電車ではOUT of PLACEのスタッフさんにたまたま出くわして、
となんとも不思議な一日でした。

奇妙で楽しい人生、万歳!
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# by Fujii-Warabi | 2011-01-18 17:21 | 芸術鑑賞

ポエアク

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詩の朗読とパフォーマンスのコラボイベント
「ライブミーティング・オブ・ポエトリー&アクション~詩と行為が交わる為の場所~」
(略称「ポエアク」)が開催されます。

 1/29(土)19:00~(開場18:30)
 スタジオ・ワルハラ にて (JR奈良駅徒歩3分 地図は↓)
 http://www.nara-zenei.com/walhalla/index.html
 入場料 1000円 (軽食付き)
 参加者 ハラミイシカズコ、のりまきのりべーのりこのりたま、亰彌齋、machi/、
   うなぎ亭すりん、あなご亭もやし、塚本佳紹、大橋範子、亜子米、須山映治 など
 連絡先 上記のチラシにある大橋範子氏、亜子米氏のほうへ

NAPで大好評だったコラボイベントを継続しようということで、この1月から年4回という形で始まります。
刺激的な空間になること間違いなし!
私はNAPでは観ることができなかったので、そのぶん楽しみです。
オープンマイクのコーナーですが、私も朗読をする予定でいます。
是非、お越しを!
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# by Fujii-Warabi | 2011-01-15 21:11 | イベント

今年もよろしく。

新年が明けましたね。
無事に一年を乗り切り、年越しができたことをめでたく思います。
今年はちょっと趣向を変えて、元日に初詣してみました。
マイナーな神社に行ったため、夜中の2時には閉まっていて、
寒い中、開いてそうな他の神社を探すことに…。
見つかったのですが、ここも人気がなく、焚き火を独り占め。
そのお礼に、これまた普段は引かないおみくじを引いて、
大吉を当て、帰りにおでんを食べて、気分よく帰りました。

ちなみに、元日は大吉の出血大サービスデーで、
たくさん出るようにしてあるとか…。
(本当でしょうか?)

そんなこんなで、今年もよろしくお願いいたします。

この下に書くのもなんだと思いましたが、
こちらが本来書きたかったことなので、つづけます。

NAPで大評判だった、擬態美術協会さんと鍵豪さんの二人展"type T"が
TOKIO OUT of PLACE にて、1月13日~2月6日まで開催されます。
http://www.outofplace.jp/TOKIO%20OoP/Current.html
ここで色々書くより、観た方が早いと思うので、
とにかく観てみてください。

(参考までにNAPの時の私の記事はこちら
 http://warabipoem.exblog.jp/15255184/
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# by Fujii-Warabi | 2011-01-08 18:37 | イベント