ききすぎの「偽薬」

昨日、UK拠点のオルタナティブロックバンド・PlaceboのCDが届く。彼らのアルバムは3ヶ月で6枚購入し、これで『Meds』以外が揃った。どのアルムバムもカラーが違い、音楽はPlaceboだけで事足りるという有様だ。


今回はデビューアルバムを入手したのだが、なぜこれをなかなか購入しなかったのかというと、音がジャカジャカしているとの批評があったからだ。しかし、聴いてみると想像したようなジャカジャカ感はなかった。エネルギッシュな若さは他のアルバムより感じるが(ボーカル・モルコの声が高い!)、やはりシック。真夏の海のような熱さはなく、せいぜい秋晴れの体育祭ぐらいの熱っぽさだ。寂しい夜のお供になってくれそう。


彼らの音楽を聴き始めた頃はどれぐらいハマるか予想がつかず、関心に任せてアルバムを手にした。

カスタマーズレビューによる先輩がたの意見から『Without you I'm nothing』を皮切りに、『Sleepingwith ghost』『Loud like love』『Black marcket music』『Battle for thesun』と続き、『Placebo』で現在に至る。

結局、見事に心を撃ち抜かれてしまったのである。モルコのカリスマ性の薄さは彼が音楽そのもののように感じられるし、ハゲようがデブろうが「らしさ」として愛するし、適当な衣装も音楽を最優先していると受け入れられる。

とにかく、何度聴いても様々な発見があって飽きない。


c0094173_15452317.jpg



また、「1984体験」と名付けた運命を感じる出来事が起こり、詩的イメージによって切っても切れないご縁がある気がするのだ。

彼らのイメージ。そこがわたしのホーム。彼らの生い立ちと私のはまったく違うが、郷里を持てなかったモルコは詩の伝統を汲んで新しいホームを造った。私もそこに匿われて、また異郷へと毎日出かけてゆくのである。


それぞれの太陽を掴むたたかいがつづいてゆく。


[PR]
by Fujii-Warabi | 2014-09-15 13:32 | 芸術鑑賞
<< Love in Cage ジャン・ジュネ『泥棒日記』より >>